歯ぎしりは、放置していると、二次障害として、様々な症状を引き起こしてしまうことがあります。歯ぎしりは、歯やあごに、とても大きなダメージを与えるものです。実は、大変危険な歯ぎしりについて、しっかりと知っておく必要があります。
歯ぎしりは、それをしている本人は、全然気が付いていないものですが、それはなぜなのでしょうか? それは、寝ている間は、感覚器の伝達経路が断ち切られるためです。音が脳へ伝わるとき、覚醒の状態では、筋肉から脊髄を通ります。しかし、睡眠中は、この回路が働かなくなっています。
つまり、周囲の人や家族に指摘されなければ、自分自身では、歯ぎしりをしていることに、なかなか気づくことができないというわけです。また、あまり音を出さない、ぎゅっと歯を噛み締めるような歯ぎしりをしている方も多いようです。そのため、自分では知らないうちに、実は歯ぎしりのくせがあるという人は、意外と多いのです。
それでは、なぜ、歯ぎしりをするようになるのでしょうか。それは、歯のかみ合わせが悪くなっているときに起きやすくなります。例えば、虫歯で歯が痛むとき、治療でかぶせた金属冠の高さが適合しないときなどに、かみ合わせが悪くなります。また、その他の理由としては、精神的なストレスや、肉体的なストレスによる不安などを、歯ぎしりによって発散させているというケースもあります。
もっとも、怖い二次障害は、いびきが、睡眠時無呼吸症候群と深く関連していることです。両者の関係は、明確にはわかっていません。しかし、歯ぎしりをした後、すぐに、睡眠時無呼吸症の症状が現れるということがよくあります。睡眠時無呼吸症候群は、突然死につながる、大変恐ろしい病気なので、注意が必要です。
歯ぎしりを治すためには、専門の医師に相談するのが一番です。歯科医や口腔外科が専門としているので、そちらを受診するようにしましょう。
金縛りを経験したことがあるという人は、少なくないと思います。金縛りを、心霊現象だとか、呪われているととらえて、怖くて眠れなくなるという人もいるかもしれません。しかし、これは、心霊現象などではなく、実は、睡眠障害の一種なのです。
脳が起きている状態のレム睡眠のとき、なんらかのきっかけで、目覚めてしまうと、自分では意識があるつもりなのに、体が思うように動かせないということがあります。このとき、筋肉は、緩んだ状態なので、脳が体を動かすように指令を出しても、筋肉には伝わりません。従って、自分の意思で身体を動かそうとしても、全く動くことができなくなってしまうのです。
これが、金縛りの原理です。この状態を、医学的には、「睡眠麻痺」と言います。ほとんどの場合、完全に覚醒状態になれば、筋肉にも力が入るので、自分の思い通り動かすことができるようになります。
金縛りが起きやすいときというのは、覚醒と睡眠が、うまく切り替わらないというときです。例えば、入眠する直前、明け方に目が覚めてしまった時などです。また、金縛りにかかりやすい人は、睡眠のリズムがバラバラな人、徹夜をよくする人などがかかりやすいと言われています。
金縛りは、睡眠のサイクルが規則的でない若者に起こりやすいようです。特に、睡眠不足の時、ストレスが蓄積している時などに起こります。あるいは、時差ぼけによっても、金縛りになる可能性が高くなるようです。金縛りによくなる人や、なりたくない人は、規則正しい睡眠を心がけましょう。規則的な生活リズムを身につければ、自然に金縛りにはかからなくなります。
毎晩のように、ベッドの中で「悪夢」に悩まされて、困っているという人もいると思います。しかし、残念ながら「悪夢」の原因については、医学的には解明されていません。
夢は、誰もがいつも見ているものですが、たいてい、詳しく覚えていることは少ないものです。夢の内容にもいろいろなものがあり、悪い夢の方が、特によく記憶しているものです。そのため、多くの場合が悪夢となるのです。悪夢は、病気ではないので、ほとんどの場合、治療の対象にはなりません。しかし、レム睡眠の状態の時の方が、夢を見る割合が多くなることから、悪夢をよく見るということは、睡眠の質が悪くなっていることが考えられます。
悪夢を頻繁に見る人の割合は、5~10%と報告されています。その原因としては、精神的なストレスやトラウマがあること、レム睡眠が増えて、睡眠自体に障害があることなどがあげられます。ストレスやトラウマがある場合は、レム睡眠が増えることで、睡眠障害が起き、悪夢を見ることにつながります。
レム睡眠が増える原因は、精神的なものとは別に、生活面にも問題がある場合が多いようです。それは、寝室の温度や湿度が快適でなかったり、生活のリズムが乱れていることなどです。ただし、問題となるのは、こういった原因が、はっきりと見つからないことが多いことです。
悪夢に対しての、効果的な対策は、あまりないようです。しかし、明確な原因がはっきりしている場合は、精神療法を行うことによって、効果があるようです。また、睡眠薬の多くは、レム睡眠を減らす効果があるので、悪夢によって、どうしても寝不足になってしまうという人は、睡眠薬を服用することで効果が出ることがあります。専門の医師に、症状をはっきりと伝え、睡眠薬の処方箋を頼むと良いでしょう。
子供が大きないびきをかきながら眠っていると、グッスリ眠っていると、安心するかもしれません。しかし、本当に健康な子供は、いびきをかくことなく、朝までスヤスヤと眠るものです。子供が、毎日のように、いびきをかくのは、質の悪い睡眠をとっている証拠なのです。そして、身体に、何らかの不調があることを訴えている可能性があります。
まず、第一に考えられるのは、いびきの原因が、鼻炎にあることです。また、日常的に、口で呼吸をしている子、鼻がよく詰まるという子、歯並びが悪い子、栄養のバランスが偏っている子も、いびきをよくかきます。子供は大人に比べて、もともと上気道が細くできているので、大人よりも、いびきをかきやすくなっています。
いびきをかいているときというのは、十分な酸素が体の中に行き渡っていない状態である可能性があります。寝ている間には、成長ホルモンが分泌されています。特に、子供の場合、よく睡眠をとることによって、脳が発達し、同時に、筋肉や骨も成長しています。
いびきによって、血中酸素が不足してしまうと、身体や精神の発達に、様々影響を与えてしまいます。昼間にぼーっとしてしまって、記憶力や集中力が低下してしまったりすることもあります。または、情緒不安定で、友達と遊ぶのが苦手になり、家に閉じこもるようになってしまうということまであり得ます。
このように、子供のいびきには、非常に大きな危険が潜んでいます。大人と同様に、いびきが悪化すると、睡眠時無呼吸症候群になり、最悪の場合、突然死に至ることさえあります。昼間によく居眠りをする子供は、夜の無呼吸により、慢性的な睡眠不足になっている可能性があります。子供さんのいびきや無呼吸に気づいたら、緊急に対策をとる必要があります。まずは、耳鼻科を受診して相談するようにしてください。

