金縛りを経験したことがあるという人は、少なくないと思います。金縛りを、心霊現象だとか、呪われているととらえて、怖くて眠れなくなるという人もいるかもしれません。しかし、これは、心霊現象などではなく、実は、睡眠障害の一種なのです。
脳が起きている状態のレム睡眠のとき、なんらかのきっかけで、目覚めてしまうと、自分では意識があるつもりなのに、体が思うように動かせないということがあります。このとき、筋肉は、緩んだ状態なので、脳が体を動かすように指令を出しても、筋肉には伝わりません。従って、自分の意思で身体を動かそうとしても、全く動くことができなくなってしまうのです。
これが、金縛りの原理です。この状態を、医学的には、「睡眠麻痺」と言います。ほとんどの場合、完全に覚醒状態になれば、筋肉にも力が入るので、自分の思い通り動かすことができるようになります。
金縛りが起きやすいときというのは、覚醒と睡眠が、うまく切り替わらないというときです。例えば、入眠する直前、明け方に目が覚めてしまった時などです。また、金縛りにかかりやすい人は、睡眠のリズムがバラバラな人、徹夜をよくする人などがかかりやすいと言われています。
金縛りは、睡眠のサイクルが規則的でない若者に起こりやすいようです。特に、睡眠不足の時、ストレスが蓄積している時などに起こります。あるいは、時差ぼけによっても、金縛りになる可能性が高くなるようです。金縛りによくなる人や、なりたくない人は、規則正しい睡眠を心がけましょう。規則的な生活リズムを身につければ、自然に金縛りにはかからなくなります。
安全性が向上してきているとはいえ睡眠薬を服用する際には、いくつかの注意したほうがよいでしょう。糖尿病や高血圧などの薬を複数服用している場合には特に注意が必要となります。糖尿病や高血圧の病気で処方される薬の中には睡眠薬と一緒に服用してしまうと、睡眠薬の分解を遅らせる作用をもつものもあるからです。このため薬の作用がつよく出てしまうことがあります。他に薬を服用している場合にはそのことを医師や薬剤師にきちんと伝えて相談したほうが良いでしょう。
また食品で気を付けなければならないものもあります。コーヒーや紅茶、緑茶、チョコレートなどのカフェインが含まれている食品の場合は注意したほうがよいでしょう。実はカフェインには覚醒作用や利尿作用があります。そのため飲む時間や量には十分に気をつけたほうがよいでしょう。また、アルコールと一緒に飲んでしまうとそれぞれの作用が効きすぎてしまう恐れがあります。ほかにも妊娠している方、妊娠している可能性のある方、そして授乳中の方は睡眠薬を飲んではいけません。
それは睡眠薬は、赤ちゃんに悪影響を与える可能性があるからです。妊娠中に睡眠薬を常用していた母親から生まれた赤ちゃんの場合は、睡眠薬の中毒をもって生まれてくる可能性もあります。最近の日本では5人に1人が睡眠障害で悩んでいるといわれています。現在いろいろな場面でストレスを感じることが多くなってきていることも背景にあげられます。職場や近所付き合い、学校などの場所で人間関係などがストレスが原因となり、睡眠障害になってしまう人が増えてきています。これらのストレスを改善するのが大切となりますが、睡眠障害の薬をうまく利用しながら改善していったほうが良いでしょう。

