睡眠障害に悩んでいるという人の中には、毎日少しずつ、眠る時間がずれて遅くなっていき、昼夜が逆転してしまうという人もいます。こういった睡眠障害のことを、睡眠相後退症候群といいます。
次のような経験をした人は、多いのではないでしょうか。例えば、前日に夜更かししたことで、朝寝坊をしてしまい、その日の夜も早く寝付けず、そのまま夜型の生活になってしまうというようなことです。それがとてもひどい人は、本人では直そうと努力はしていても、毎日必ず、少しずつ時間がずれていき、2~3週間に一度は起きれずに、学校や仕事にも行けなくなるということがあるようです。ただし、この病気は、それが生活習慣の乱れなどから生じることも多く、確かな原因が明らかになれば、すぐに解決できるようです。
人間は、本来、約24時間のリズムで生活しています。しかし、このリズムは、様々な環境因子で、毎日、修正されています。例えば、朝早い時間に日の光に当たれば、そのリズムは短くなります。逆に、夜遅くに日の光に当たれば、リズムは長くなります。そして、昼前後に光に当たっても、あまりリズムの変化はありません。そのため、明るい部屋で夜更かししてテレビを見て、次の日の朝は寝坊して、光に当たるのが10時頃では、体内の時計は、確実に遅れていってしまうということになってしまうのです。
健康であれば、多少、夜更かししても、次の日に早起きすれば、また体内時計を進めることができます。そして、正しい24時間に調節することができます。24時間のリズムが乱れて、悪循環になっている場合は、それをどこかで止める必要があります。
最も理想的なのが、悪循環をリセットする日を設け、その期間は、早寝早起きをするということです。そして、その期間は、1時間程度、太陽の光を浴びるようにしましょう。リセットできたら、その後も、また悪循環にならないように、規則正しい生活を心がけていきましょう。
安全性が向上してきているとはいえ睡眠薬を服用する際には、いくつかの注意したほうがよいでしょう。糖尿病や高血圧などの薬を複数服用している場合には特に注意が必要となります。糖尿病や高血圧の病気で処方される薬の中には睡眠薬と一緒に服用してしまうと、睡眠薬の分解を遅らせる作用をもつものもあるからです。このため薬の作用がつよく出てしまうことがあります。他に薬を服用している場合にはそのことを医師や薬剤師にきちんと伝えて相談したほうが良いでしょう。
また食品で気を付けなければならないものもあります。コーヒーや紅茶、緑茶、チョコレートなどのカフェインが含まれている食品の場合は注意したほうがよいでしょう。実はカフェインには覚醒作用や利尿作用があります。そのため飲む時間や量には十分に気をつけたほうがよいでしょう。また、アルコールと一緒に飲んでしまうとそれぞれの作用が効きすぎてしまう恐れがあります。ほかにも妊娠している方、妊娠している可能性のある方、そして授乳中の方は睡眠薬を飲んではいけません。
それは睡眠薬は、赤ちゃんに悪影響を与える可能性があるからです。妊娠中に睡眠薬を常用していた母親から生まれた赤ちゃんの場合は、睡眠薬の中毒をもって生まれてくる可能性もあります。最近の日本では5人に1人が睡眠障害で悩んでいるといわれています。現在いろいろな場面でストレスを感じることが多くなってきていることも背景にあげられます。職場や近所付き合い、学校などの場所で人間関係などがストレスが原因となり、睡眠障害になってしまう人が増えてきています。これらのストレスを改善するのが大切となりますが、睡眠障害の薬をうまく利用しながら改善していったほうが良いでしょう。

