「メラトニン」というホルモンには、眠りを誘う効果があるということが知られています。メラトニンには、体温、脈拍、血圧を低下させる作用があります。これによって、覚醒と睡眠のサイクルがうまく調整され、自然に眠くなる効果が得られます。メラトニンは、時差ぼけを防止する効果もあり、時差ぼけ予防の薬としても利用されています。
それでは、どうすればメラトニンを増やすことができるのでしょうか。アミノ酸の一種、トリプトファンは、脳内物質であるセロトニンを作る原料です。トリプトファンは、バナナや牛乳など多く含まれています。そして、セロトニンが分解されることで、メラトニンの分泌が促進されます。
メラトニンは、アメリカでは、熟睡するために効果的なサプリメントとして、注目を集めています。また、メラトニンは、若返りの効果があるホルモンとしても知られているものです。睡眠をしっかりとることによって、メラトニンが脳の中で分泌されやすくなり、それが若々しさを保つ効果をもたらしてくれます。
メラトニンは、人間の体内で、自然につくられるホルモンです。夜眠り、朝目覚めるという、正常な生活サイクルを保っていれば、サプリメントなどを摂取する必要はありません。ただし、メラトニンの分泌は、年齢とともに減少していきます。また、不規則な生活をしていると、メラトニンが正常に分泌されなくなるということがあります。
まだ暗いうちに、目が覚めてしまうという方は、メラトニンが不足している可能性があります。ですから、それを補うために、夕方以降にサプリメントを摂取すると、楽に眠りにつくことができるようになり、朝早く目覚めることもなくなってくるでしょう。
メラトニンを、サプリメントではなく、食品から摂りたいという方は、アブラナ科の野菜、ケールがおすすめです。ケールは、青汁の原料として知られています。ケールは、ブロッコリーやキャベツの原種です。ビタミン、食物繊維、カルシウムなど、栄養素を豊富に含んでいます。ケールを、もっとも手軽にとる方法としては、やはり青汁を飲むことです。メラトニンを摂るためには、夕方以降に飲むと特に効果的です。
適度な昼寝は、疲労の回復につながります。また、ストレスの解消にも、大きな効果があると言われています。スペインなど昼寝の習慣がある国の人たちは、日本人やアメリカ人のように、昼寝の習慣をもたない国の人に比べると、おおらかで、ストレスが非常に少なく、心身ともに健康な生活をしていると言えるようです。
猫や犬などの動物は、毎日、とてもよく眠る習慣があります。食事をした後などは、特に、横たわって眠っていることが多いです。これと同じように、人間の遺伝子も、昼寝をするように本来できているものなのです。
昼寝をするなら、最も良い長さは、15~20分程度です。30分以上だと、熟睡に入ってしまい、スッキリと起きることができなくなります。そうなると、無理に起こされたことで、とても不愉快な気持ちになり、寝不足のような感覚になってしまいます。
熟睡しないためには、昼寝をする前に、コーヒーや紅茶など、カフェインを含む飲み物を飲むと良いとされています。昼寝をする前に、カフェインを取ることで、起きる頃には効いてきて、スッキリと目覚めることができます。理想的なのは、コーヒーなどを飲んで、10分ほどリラックスして、それから15~20分程度の昼寝をすることです。また、昼寝は、午後3時までにしないと、夜に眠くならなくなってしまうことがあります。
昼寝を上手に活用することで、仕事の効率がよくなったり、血圧も安定するので、あらゆる場面で、作業の質が高まるでしょう。昼寝をとれる人は、できるだけ毎日、習慣的にとるようにしましょう。昼寝をする日もあれば、しない日もあるのでは、大事な夜の睡眠サイクルまで乱れてしまう可能性もあります。また、昼寝が習慣的になっている人は、そうでない人と比較すると、アルツハイマー病が発症しにくいという調査結果も報告されています。
妊娠中は、昼間であっても、とても強い眠気に襲われるということがよくあります。これには、いくつかの理由があります。
妊娠は、子孫を残すための、大きな段階を乗り越えた状態です。ですから、もう男性を探しに出かける必要もありません。また、妊娠した女性は、胎内で大事な命を育てなければなりませんし、女性として最大のエネルギーを必要とする、出産に備えていく必要があります。そのため、母親の体は、無駄なことにエネルギーを使わないようにするというしくみになっています。
無理に、活発に出かけたりすると、事故などに巻き込まれる可能性もあります。流産という最悪の危険性もあります。このようなことから、妊婦の脳は、できるだけ体を動かさないようにして、休ませようと仕向けるものなのです。そのため、強い眠気を与えているのだとされています。
女性ホルモンは、思春期から更年期の期間、睡眠に大きな影響を与えています。女性ホルモンには、妊娠を準備するためのエストロゲンと、妊娠を成功させて状態を保つためのプロゲステロンとがあります。排卵後は、プロゲステロンが増加しています。プロゲステロンには、眠気を誘う作用があります。そのため、月経前の一週間は、強い眠気に襲われます。
妊娠3ヶ月までは、大量にプロゲステロンが分泌されている状態です。そのため、昼間から強烈な眠気に襲われます。そして、妊娠6ヶ月になると、徐々にロゲステロンは減少し始め、妊娠9ヶ月では、プロゲステロンが減って、その代わりにエストロゲンが増えてきます。それによって、逆に、出産前は眠気を感じなくなり、なかなか眠れなくなったり、熟睡できなくなったりします。

