睡眠障害の豆知識

睡眠障害の症状、原因、治療、チェック方法など単なる不眠と片付けがちな睡眠障害について、様々な角度から徹底解説。
2,000人以上が不眠症を克服!話題の不眠症克服法
 不眠症に関する書籍の著者でもある浜松医科大学名誉教授で精神医学博士の高田明和が学会で発表・実践し、2,000人以上の治療を行ってきた不眠症克服方法。不眠症で眠れない夜を過ごしている方へ深い眠りにつける方法を解説しています。

「メラトニン」というホルモンには、眠りを誘う効果があるということが知られています。メラトニンには、体温、脈拍、血圧を低下させる作用があります。これによって、覚醒と睡眠のサイクルがうまく調整され、自然に眠くなる効果が得られます。メラトニンは、時差ぼけを防止する効果もあり、時差ぼけ予防の薬としても利用されています。

それでは、どうすればメラトニンを増やすことができるのでしょうか。アミノ酸の一種、トリプトファンは、脳内物質であるセロトニンを作る原料です。トリプトファンは、バナナや牛乳など多く含まれています。そして、セロトニンが分解されることで、メラトニンの分泌が促進されます。

メラトニンは、アメリカでは、熟睡するために効果的なサプリメントとして、注目を集めています。また、メラトニンは、若返りの効果があるホルモンとしても知られているものです。睡眠をしっかりとることによって、メラトニンが脳の中で分泌されやすくなり、それが若々しさを保つ効果をもたらしてくれます。

メラトニンは、人間の体内で、自然につくられるホルモンです。夜眠り、朝目覚めるという、正常な生活サイクルを保っていれば、サプリメントなどを摂取する必要はありません。ただし、メラトニンの分泌は、年齢とともに減少していきます。また、不規則な生活をしていると、メラトニンが正常に分泌されなくなるということがあります。

まだ暗いうちに、目が覚めてしまうという方は、メラトニンが不足している可能性があります。ですから、それを補うために、夕方以降にサプリメントを摂取すると、楽に眠りにつくことができるようになり、朝早く目覚めることもなくなってくるでしょう。

メラトニンを、サプリメントではなく、食品から摂りたいという方は、アブラナ科の野菜、ケールがおすすめです。ケールは、青汁の原料として知られています。ケールは、ブロッコリーやキャベツの原種です。ビタミン、食物繊維、カルシウムなど、栄養素を豊富に含んでいます。ケールを、もっとも手軽にとる方法としては、やはり青汁を飲むことです。メラトニンを摂るためには、夕方以降に飲むと特に効果的です。

適度な昼寝は、疲労の回復につながります。また、ストレスの解消にも、大きな効果があると言われています。スペインなど昼寝の習慣がある国の人たちは、日本人やアメリカ人のように、昼寝の習慣をもたない国の人に比べると、おおらかで、ストレスが非常に少なく、心身ともに健康な生活をしていると言えるようです。

猫や犬などの動物は、毎日、とてもよく眠る習慣があります。食事をした後などは、特に、横たわって眠っていることが多いです。これと同じように、人間の遺伝子も、昼寝をするように本来できているものなのです。

昼寝をするなら、最も良い長さは、15~20分程度です。30分以上だと、熟睡に入ってしまい、スッキリと起きることができなくなります。そうなると、無理に起こされたことで、とても不愉快な気持ちになり、寝不足のような感覚になってしまいます。

熟睡しないためには、昼寝をする前に、コーヒーや紅茶など、カフェインを含む飲み物を飲むと良いとされています。昼寝をする前に、カフェインを取ることで、起きる頃には効いてきて、スッキリと目覚めることができます。理想的なのは、コーヒーなどを飲んで、10分ほどリラックスして、それから15~20分程度の昼寝をすることです。また、昼寝は、午後3時までにしないと、夜に眠くならなくなってしまうことがあります。

昼寝を上手に活用することで、仕事の効率がよくなったり、血圧も安定するので、あらゆる場面で、作業の質が高まるでしょう。昼寝をとれる人は、できるだけ毎日、習慣的にとるようにしましょう。昼寝をする日もあれば、しない日もあるのでは、大事な夜の睡眠サイクルまで乱れてしまう可能性もあります。また、昼寝が習慣的になっている人は、そうでない人と比較すると、アルツハイマー病が発症しにくいという調査結果も報告されています。

妊娠中は、昼間であっても、とても強い眠気に襲われるということがよくあります。これには、いくつかの理由があります。

妊娠は、子孫を残すための、大きな段階を乗り越えた状態です。ですから、もう男性を探しに出かける必要もありません。また、妊娠した女性は、胎内で大事な命を育てなければなりませんし、女性として最大のエネルギーを必要とする、出産に備えていく必要があります。そのため、母親の体は、無駄なことにエネルギーを使わないようにするというしくみになっています。

無理に、活発に出かけたりすると、事故などに巻き込まれる可能性もあります。流産という最悪の危険性もあります。このようなことから、妊婦の脳は、できるだけ体を動かさないようにして、休ませようと仕向けるものなのです。そのため、強い眠気を与えているのだとされています。

女性ホルモンは、思春期から更年期の期間、睡眠に大きな影響を与えています。女性ホルモンには、妊娠を準備するためのエストロゲンと、妊娠を成功させて状態を保つためのプロゲステロンとがあります。排卵後は、プロゲステロンが増加しています。プロゲステロンには、眠気を誘う作用があります。そのため、月経前の一週間は、強い眠気に襲われます。

妊娠3ヶ月までは、大量にプロゲステロンが分泌されている状態です。そのため、昼間から強烈な眠気に襲われます。そして、妊娠6ヶ月になると、徐々にロゲステロンは減少し始め、妊娠9ヶ月では、プロゲステロンが減って、その代わりにエストロゲンが増えてきます。それによって、逆に、出産前は眠気を感じなくなり、なかなか眠れなくなったり、熟睡できなくなったりします。