睡眠障害は、人間の睡眠と覚醒に関係をする色々な病気のすべてを指している用語です。山陽新幹線の運転士による居眠り運転などが問題になったことがありますが、その居眠り運転の背景として睡眠障害のひとつ「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」が関係していると指摘されているようです。他にも愛知医科大学睡眠センターのデータには「1997年11月から2002年12月までに入院をしたSAS患者の中には1割が居眠り事故の経験者だった」というように結果を発表しています。
このような睡眠障害は日本だけではなく先進国に共通している社会的な問題となっています。アメリカ合衆国の場合には、国が主体となって1989年に睡眠障害国家委員会を設立して「WAKE UP AMERICA」という運動を立ち上げたそうです。睡眠障害国家委員会で1993年に報告された試算によると、約4,000万人のアメリカ人が不眠症に悩んでおり、1994年には不眠症をはじめとした睡眠障害による事故などが発生してしまい、その損害は年間でおよそ470億ドルにものぼるということです。
また、湾岸戦争時の石油タンカーの座礁やスペースシャトル・チャレンジャーの爆発事故についても、その原因の中に睡眠障害との関連性があると指摘されています。睡眠障害がおこることによって十分な眠りをとれないことで集中力・記憶力・思考力が低下してしまい気分や情動が不安定に陥ってしまうことがわかっています。そのような状態のままほっておくと将来的に危険を脅かす可能性もありますので早めに対処することが大切です。
睡眠障害は不妊の原因かもしれないという説があります。最近では世の中が便利になりましたので24時間営業しているコンビニエンスストアや夜遅くまで営業している飲食店などもあり、テレビでは深夜番組も充実しているようです。そのため私たちの生活は、どのような時間帯でも楽しい時間を過ごすことが出来るようになりました。けれども、睡眠という側面から見てみるととても質の悪い睡眠や短い睡眠しか取れないため日常の生活に影響を与えているケースが増えてきているようです。
日本大学医学部の精神神経医学の内山真教授によるとが不眠の問題から生じている日本の経済損失は、年間で約3兆4700億円と試算されているとニュースにも出ていたそうです。睡眠不足によって集中力が低下したり、仕事の遅刻・欠勤などがおこって社会問題になっているようです。睡眠についての基礎知識を述べると睡眠には2つのタイプがあります。このことを知っている方も多いと思います。それは、ノンレム睡眠とレム睡眠です。レム(REM)という意味は(Rapid eye movement)の頭文字を取っており、レムというように呼んでいます。
レム睡眠は「からだの睡眠」とも呼ばれており、レム睡眠の時には人間の目を観察してみると細かく左右に動いているそうです。実際に見てみると気持ちが悪いくらいよく目が動いているそうです。男性の場合ですと、レム睡眠の時に勃起をします。そのことは、勃起能力や射精能力を正常に発達させて維持するためにはとても大事なことのようです。
睡眠中にノンレム睡眠をとることによって快眠につながります。 また、このノンレム睡眠を利用したEDの検査というものもあります。血管系や神経系、または勃起組織に器質性の障害があるとレム睡眠で勃起はおこらないため、そのことを利用して器質性インポテンスと機能性インポテンスを鑑別することが出来るという訳です。
そしてもう1つの特徴としてあげられるのはノンレム睡眠はレム睡眠のような眼球運動がないということです。ノンレム睡眠の場合は脳波によって4段階に分けられています。総合してみるとぐっすりと眠っている状態のことをさしており、そのためノンレム睡眠は「脳の睡眠」とも言われます。
睡眠の推移をみてみると眠り始めてからすぐに深い睡眠であるノンレム睡眠に移行していきます。そして一度レム睡眠となってまた深く眠りにはいっていきます。そして朝に向けてだんだんと眠りが浅くなっていきます。他にも妊娠に影響を持つホルモン分泌とノンレム睡眠とはとても関係性が深いことがわかっているようです。
妊娠に関連しているホルモンと睡眠はとても密接な関係があり、成長ホルモン(GH)というものは徐波睡眠がはじまるとともに分泌が高まります。ノンレム睡眠がきちんと取れるかどうかによって成長ホルモンの分泌量が変わってきます。寝る子は育つという言葉は、実はその通りということがわかります。このホルモン分泌というものは成人や老人にも見られており、蛋白質や核酸の合成を促す作用があり体の修復をはかり疲労回復にとても重要な役割を果たしています。
重い睡眠障害の症状がある人の47%をみてみると情動的な問題があるようです。それは恐怖や強迫観念などの心理学的な因子から寝つきが悪いという状態であったりぐっすりとした睡眠がとれないといった偏見を生むためです。いつも緊張している人はいらいらしてしまい動き回って床についてもなかなか眠れないと思いこんでいる人もいるようです。
うつ病の悲哀感や絶望感、罪責感、無価値感は異常な睡眠パターンと深く関係しておりうつ病患者の場合は朝早く眼が醒めて再び眠ることが出来ないことが多いそうです。また反対に、眠ってばかりいて生活上の問題を否定したり、このような状態を逃避するために眠ることによって救われているうつ病患者もいます。生きる目的を失ってしまうことは眠気や持続的疲労感、そして異常な睡眠・覚醒リズムを示している夜間睡眠を引き起こすことがわかっています。
多くのうつ病患者の場合は自分がうつ病であることを知らないで睡眠障害を訴えるケースが多いそうです。もし今のあなたがいつも楽しみをもっていたことにたいして興味を失ってしまい絶望感や自殺願望を持つようになったのであればうつ病を発症している可能性が高いといえます。
自分の悩みについて医師にきちんと相談して必要があれば精神科医にかかる必要があるかも知れません。不眠が主訴であってもその原因がうつ病であるのであればうつ病の治療を始めることが大事です。抑うつ気分の場合でも不眠の場合でも抗うつ薬や精神療法は効果を発揮する場合が多いようです。
睡眠障害専門の病院は日本各地にあります。日本睡眠学会が認定した睡眠障害全般を診療の対象としている医療機関もあれば、ナルコレプシーの治療に実績のある病院などさまざまです。睡眠時無呼吸症候群の診療ができる病院はとても多くあります。不眠症を含む睡眠障害の場合、現在では精神神経科や神経内科などで診療がおこなわれています。けれども精神神経科というイメージが悪いイメージをもっているためか診療をためらう人も多いみたいです。睡眠科などのほかの診療科目があればもしかしたら診療をためらわないかたも増えるかもしれませんよね。
診療を受けるときには病院に電話をして予約が必要であれば予約をしてからいきましょう。初日の場合は問診や検査がありますのできちんと予約をしておいたほうが無難です。ポリグラフ検査をおこなう場合には朝起きてから眠らないように気をつけたほうがよいでしょう。またコーヒーや治療薬などをつかっているかたは治療薬などは飲まないように気をつけましょう。
睡眠障害の診察ができる病院を一部、紹介したいと思います。まず北海道大学病院精神科神経科、ウェルネス望洋台医院診療内科睡眠クリニック、旭川医科大学病院精神科睡眠クリニック、東北大学医学部附属病院精神科、秋田大学医学部附属病院精神科/耳鼻科、秋田回生会病院精神科、福島県立医科大学医学部附属病院心身医療科、太田記念病院睡眠呼吸障害科睡眠呼吸障害センター、太田西ノ内病院呼吸器内科総合睡眠医療センターなどがあります。
睡眠時無呼吸症候群:Sleep Apnea Syndrome (SAS)は数年前から、主に成人の間で問題にされるようになった病気のことで口蓋や扁桃腺の形状や肥満などが原因となり気道に何らかの障害が出てしまい睡眠しているときに呼吸が正常にできない状態のことです。成人の場合で1時間に5回以上無呼吸の状態に陥ってしまい睡眠が分断されてしまうのです。
その結果として日中に居眠りしやすくなったりします。そして疲れやすかったり、注意力が散漫になったりするのです。さらには高血圧や狭心症、心筋梗塞などを引き起こす場合もあり健康や日常生活への影響は大きいとされています。居眠り運転の一因ともなるので数年前には北米ではこの病気の認知度を上げるようにキャンペーンもおこなわれたくらいなのです。
そしてこの睡眠時無呼吸症候群が幼児期にも発症することがあるそうです。睡眠中の呼吸が止まる原因としてあげられるのはアデノイドや扁桃腺が大きい場合や舌の構造が気道を塞ぎがちなことです。また舌を格納するための顎が小さかったりする場合もあてはまるようです。けれども無呼吸になったとしても、すぐに覚醒して呼吸が始まるために直ちに死に至ったりということは少ないようです。乳幼児突然死症候群(SIDS)との関わりも論じられるようですが、このことはいまだ断定はされていないようです。
幼児の睡眠時無呼吸症候群は子育てをしている人には見逃さないことですよね。睡眠時無呼吸症候群はときに重大な影響を及ぼしてしまいます。まずは日中の注意力散漫を引き起こしてしまい学校生活を難しくすることもあります。そして次に成長ホルモンの分泌を阻んでしまうということなのです。普段から低カロリーの食生活をこころがけていても基礎代謝が低い場合には慎重や体重の関係をみてみても太めということもありえます。成長ホルモンは、睡眠中に分泌されますので正常に分泌されることによって毎晩200キロカロリーが消費されることになっています。
「寝る子は育つ」ということわざは医学的にも正しいようです。正常な睡眠をとることによって子供は縦の方向に育つようになっています。睡眠時無呼吸症候群の幼児を検査入院させて睡眠中のホルモンの分泌を計測した結果、やはり、ホルモンの分泌量は標準値を下回っていたそうです。そこで治療法はどんなものをもちいればよいのかということになりますが、上気道を拡張するためにアデノイドを切除するといった外科的手段をもちいたり足りない分の成長ホルモンの投与するといった治療法があります。
成長ホルモンの投与は最近では保険治療の範囲内になってきましたのめ医療費も昔に比べれば楽になるとおもいます。睡眠時無呼吸症候群は、ただのいびきとして見逃されやすいようですが社会生活に与える影響はとても大きいのです。お子さんが睡眠時に呼吸が止まっていることで説明できるようなできごとや症状に心当たりがある場合には一度この病気を疑ってみてもよいのかもしれません。
大事な場面などでついつい眠ってしまうなんてことありませんか?そのような場合には過眠症という病気を疑ってみてもよいかもしれません。眠気の程度をチェックしてみると病院へ行ったほうがよいのかどうかはっきりさせることができるかもしれませんよ。
あなたの眠気は異常かも!?してません。きちんとチェックをしてスッキリとしたいものですよね。睡眠不足から眠くなるということは当たり前だとおもいますが、睡眠時間は十分に足りているはずなのに強い眠気を感じるという人は要注意ですよ。
日常生活において感じる眠気について評価するエップワース眠気尺度というものがあり、このチェックテストは世界中の医療や産業保健の現場で広く使われており信頼性が高いテストです。最近の日常生活を思い出しながら0から3のうち一番当てはまる番号1つにチェックをしてみましょう。質問の中には、最近はあなたが行っていないことがあるかもしれませんが、その状況にあったとしたらどうなるかということを考えながら答えていってみましょう。
Q1座って本を読んでいるとき、居眠りをすることはありますか? 絶対にない:0時々ある:1よくある:2大体いつも:3
Q2.テレビを見ているときなどに居眠りをすることはありますか? 絶対にない:0時々ある:1よくある:2大体いつも:3
Q3.会議や映画館などの人の大勢いる場所で座っているときに居眠りをすることはありますか? 絶対にない:0時々ある:1よくある:2大体いつも:3
Q4.他の人が運転している車に乗せてもらっていて1時間くらい休憩をとらないで乗っているときに居眠りをすることはありますか? 絶対にない:0時々ある:1よくある:2大体いつも:3
Q5.午後に横になって休んでいるときに居眠りをすることはありますか? 絶対にない:0時々ある:1よくある:2大体いつも:3
Q6.座っていて人とおしゃべりしているときに居眠りをすることはありますか? 絶対にない:0時々ある:1よくある:2大体いつも:3
Q7.お昼ご飯のあとにに座っているときなどに居眠りをすることはありますか? 絶対にない:0時々ある:1よくある:2大体いつも:3
Q8.自分が車を運転していて数分間くらい信号待ちをしているときに居眠りをすることはありますか? 絶対にない:0時々ある:1よくある:2大体いつも:3
気になる判定結果はまたご紹介したいと思います。
子供の睡眠障害の場合、早期診断や治療が重要となってきますが、子供は睡眠障害の症状を必ずしも親に訴えるとは限りませんよね。親御さんが睡眠障害の有無について注意することがとても大切なのですよ。たとえば就寝するときに問題がないのかチェックしてみましょう。眠れないとか脚に不快感があって寝つきが悪いというようなことはありませんか?ほかにも昼間の眠気がありませんか?授業中の居眠りをしてしまう、集中力が低下してしまうなどです。
夜中や早朝などにお子さんが目を覚ましていませんか?、規則正しい睡眠や睡眠時間などをきちんととっていますか?いびきをかいていませんか?というようなことです。睡眠不足や睡眠リズムの乱れがあればきちんと是正していったほうがよいでしょう。睡眠リズムの乱れとは夜型の生活習慣や夜更かし、休みの日にまとめて長く睡眠をとるというような点です。
思春期の場合は睡眠不足やカフェイン摂取の習慣、睡眠相後退症候群、午前中に眠くて集中力が低下するというような問題がよく見られます。睡眠障害により、情緒不安定になったり、イライラしたり、無気力になるというようにメンタルの面でも影響を及ぼす場合もあります。他にも不登校や注意力散漫、行動異常につながる危険性がありますので注意したいところですよね。適切な睡眠時間や睡眠の質が確保されないと日常生活に適応することが困難になってしまったり成長発達に悪影響を及ぼしたりすることがあります。
過度の眠気に襲われるというかたは心配なこともありますよね。そのような場合には早めに医療機関へ相談をしたほうがよいでしょう。エップワース眠気尺度の点数がたかい人はどのような病気の可能性があるのでしょうか?日中の眠気以外の症状やそのような点から考えられる病気については色々とあります。当てはまる病気が見つかった場合には早めに睡眠障害の専門医療機関を受診したほうがよいでしょう。
睡眠薬や精神科の薬、風邪薬、アレルギーの薬などを飲んでいるというかたは薬剤性過眠という場合があります。また気分がすぐれない、もの悲しい、不安が強い、やる気が出ないというかたはうつ病や季節性うつ病の場合があります。夜間の睡眠が不十分な場合や十分な睡眠をとると日中の眠気がなくなるというかたは長時間睡眠者もしくは睡眠不足症候群だとおもいます。
ほかにも日中の居眠りを我慢することができない場合や笑ったり驚いたり怒ったりすると、体の力が抜けてしまう、金縛りにあってしまう、寝入りばなに幻覚を見るという場合はナルコレプシーの可能性があります。そして日中に眠ると、起こそうとしても1時間以上は目覚めない場合や居眠りをした後にすっきりした感じがしない、寝覚めが悪くて寝ぼけてしまうという場合は特発性過眠症という可能性があります。
性腺刺激ホルモンと睡眠の関係ですがLH(黄体形成ホルモン)は、男性も女性も第2次性徴期になると睡眠中に分泌が高まっていきます。このホルモンは女性の場合には卵胞から排卵をおこさせて黄体を形成させるといった働きをもっています。男性の場合は睾丸に作用して男性ホルモンであるテストステロン(T)の分泌を促す働きがあります。
テストステロンの血中濃度も睡眠中に増加して思春期の男子には顕著にみとめられていることがわかります。睡眠中にたくさん分泌される性腺刺激ホルモンと性ホルモンにより第2次性徴がきちんと促されるということなのです。そのため身体が成熟する年代に夜更かしをしていたりするときちんと生殖能力が成熟しないという可能性があります。眠るということは性成熟にとってもとても重要なことなのです。性成熟が完了した成人の場合は昼夜の分泌量の差はほとんどなくなりますので一定水準の分泌が維持されるということです。
眠いのをこらえて仕事をしている女性も増えていますよね。 女性には思春期から更年期までに月経周期や妊娠や哺乳の時期があります。最近の研究では成人女性の40%が月経と関連して睡眠に変動があると答えています。その90%以上のかたたちが月経前(黄体期)で睡眠時間が延びて日中の眠気も強まるそうです。このような過眠傾向は月経期にも引き続いて認められるとわかっています。
最近では仕事をしている女性が増えてきています。また年々と忙しくなるビジネス環境を考えるとホルモンの働きと女性の身体と仕事のストレスがどのように影響するのか想像がつきやすいといえます。たとえば眠いのに忙しいから働かなければならないというようなビジネス環境が妊娠にマイナスに働くのではないでしょうか。睡眠はホルモン分泌においてとても重要だということなのですが妊娠において大事なことがひとつあります。それは睡眠時間の規則性というものです。
出生率の高かった頃の日本は電気も少なくて日が暮れたら寝るというような生活の中で睡眠する時間が規則正しかったのではないでしょうか。このことはホルモン分泌が規則正しく行われるのに役立っています。妊娠するための身体の機能を維持しやすかったのではないでしょうか。排卵もきちんと定期的に行われていた可能性が高いと思われます。
今の生活は睡眠時間が不規則なためホルモンの分泌も規則性が保てないのではないかと考えられます。そういった睡眠時間の不規則な生活が原因となり無月経や無排卵というような症状も増えているのではないでしょうか?睡眠不足によって疲労が増えてしまうことやホルモンの分泌の低下によって、SEX数の低下も考えられるのではないでしょうか。夜遊びは増えているけど肝心な事はあまりしていないというように日本人のSEX数は世界一少ないというようなデータがそのことを裏づけしています。SEX数が減って、排卵が減ってしまえば妊娠が減るということも無理がないといえます。睡眠の質を良くして妊娠する力を増やしていきたいものです。
医療法人仁祐会小鳥居諫早病院(http://www.kotorii.or.jp/)は、精神科や心療内科、睡眠障害専門外来をあつかっている病院です。小鳥居諫早病院の住所は〒854-0081 長崎県諫早市栄田町38-16で電話番号は0957-26-3374(代表)です。FAX番号は0957-26-0495となっています。アクセス方法はJR諫早駅から徒歩で15分・自動車で5分くらいでバス停「鎮西高校前」より徒歩で5分くらいの場所にあります。
診療受付時間は月曜日から金曜日までが午前9時から12時までで午後は14時から17時までとなっています。土曜日は午前9時から12時までです。はじめて来院される場合には午前11時までと午後16時までに来院するようにしてください。休診日は土曜日の午後と日曜日と祭日です。ほかにも8月15日と12月30日から1月3日までは休診日となっています。
外来担当医師についてはウェブサイトから確認することができます。事情によっては担当医の変更がある場合もあります。できるたけ主治医の診察日に受診をするようにとうながしています。睡眠障害外来の相談を希望するかたは月曜日から木曜日、もしくは土曜日に来院するように案内をしています。睡眠障害の初診のかたは院長か本田医師が診察をおこないます。また受診時には毎回保険証を提出することになっていますので忘れずに持参するようにしましょう。
現代社会では、学校生活や職場環境、家庭環境などにあらゆるストレスが氾濫しており、ここ数年では子供から大人まで睡眠のトラブルを訴える人が後を絶たないようです。実は一方で、自らが「睡眠障害」であることに気付いていない人も多いのです。睡眠障害いこーる不眠症というイメージが根付いていますが、他にも過眠症や睡眠時呼吸障害というようにさまざまなタイプのものがあります。
睡眠障害は治療によって軽減されたり、改善される病気なので、気になる症状がある人は早めに病院を受診してみましょう。「たかが寝不足」と侮っていると、あとで大変なことになってしまうかもしれません。人生の約1/3は眠っている時間とされていますが、そもそもヒトはなぜ眠るのでしょうか。睡眠は脳(特に大脳)が休息するための大切な時間なのですが、からだの疲れは少し横になって休むとある程度までは回復することができますが、脳は起きている間は常に稼動しているため眠ることでしか休息することができません。
眠らないでいると大脳が疲れ果ててしまうため誤った指令を下してしまうこともあります。大脳をゆっくりと休ませ、メンテナンスすることが「睡眠」の一番の目的といえます。また、深い眠りに入ると成長ホルモンが分泌されますので新陳代謝を促してjくれて日中の活動で疲れたカラダを効率よく修復してくれます。つまり、私たちは心身の健康を維持するために「眠る」ということをしているのです。
寝不足のときを思い返してみると頭がボーっとしてしまったり、集中力や注意力が欠けてしまったり、体がだるかったりというようにさまざまな支障をきたしますよね。また細胞や血液の新陳代謝も悪くなるためお肌のハリがなくなったり、目の下にクマができてしまうこともありますので顔色も冴えませんよね。眠りたくても眠れないというような睡眠障害(不眠症)の場合にはどうなってしまうのでしょうか?
脳の機能が回復できないと誤った指令が下されてしまうため事故につながったり、感情のコントロールができないため周りに危害を及ぼしたりすることもあるようです。さらに内臓機能も低下してしまうため下手したら生命が脅かされる可能性もあります。人間とはよくできたものなので、そうなる前に必ず眠れるようになってしまいます。しかし寝不足は禁物なので自分に必要な睡眠時間をしっかり確保するように心がけるようにしましょう。
睡眠時間には個人差がありますので別に「8時間」と決められているわけではありませんよね。ただ、8時間くらい眠ればすっきり目覚められますし、日中に眠気を感じたりすることがないという人が多いというだけのことなのです。ナポレオンの睡眠時間が3時間だったというのは有名な話なのですが、世の中にはなんと1日に45分から3時間くらいしか眠らなくても何ら問題がない「ショートスリーパー」と呼ばれる人たちもいるのです。
うつ病の場合、さまざまな身体症状がみられます。その中で最も頻度の高いのは、睡眠障害なのです。睡眠障害のタイプには、入眠困難といわれる寝付きが悪い症状や、熟眠障害といわれるぐっすり眠れない症状、中途覚醒といわれるよく目が覚めるといった症状、早朝覚醒といわれう朝早く目が覚めてしまうという症状などがあります。うつ病ではどのタイプの睡眠障害も起こる可能性があります。
早朝覚醒が「うつ病」に特徴的だといわれており、午前3時とか4時くらいに目が覚めてしまい、そのまま眠れなくなってしまいふとんのなかで悶々としていてもがき苦しむという不眠のパターンなのです。うつ病の睡眠障害は、不眠が一般的なのですが、逆に過眠になるような場合もあります。ほかにも「食欲低下」や「性欲の低下」などもよくみられる症状です。食欲低下ではなくて、逆に、過食になるような場合もあります。多彩な自律神経症状として口渇や頭痛、動悸、便秘、生理不順などもあります。これは不定愁訴や更年期障害の症状によく似ており、間違われることもしばしばあります。うつ病の症状としての慢性の疼痛などもよく問題になります。
軽症のうつ病の場合は、しばしば身体症状が強く出てしまいます。そのため精神症状があまり目立たない場合があります。これを「仮面うつ病」といい、「めまいがしたり」、「体がだるくて仕方なかったり」や「肩こりがひどかったり」というような症状のために、内科などを受診するので検査を受けてもどこにも異常がないと診断されてしまうこともあります。「気のせいでしょう」とか「単なる疲れがでているのでしょう」などといわれることになります。本人は納得できないため、次々に医者や科をかえて受診を繰り返したりすることもあります。検査を繰り返しても原因がわからないような身体症状は、うつ病が背後に隠れていることを疑うことも必要となります。
神経学的障害に伴う睡眠障害として、もっとも多くみられるものが、高齢者の認知症による睡眠障害のようです。急速にすすむ高齢化社会を迎えたいまでは認知症における睡眠障害への対応は社会にとって重要な課題になりつつあります。もともと高齢になってくると、どのような人でも中途覚醒や早朝覚醒が多くなってきます。とくに夜早いうちから眠くなってしまい朝早くに目が覚めてしまう睡眠相前進症候群のような睡眠障害がよく現われるそうです。
しかし、このような睡眠障害は日常生活に限っては、取り立てて大きな問題にはならないといえます。医療や介護関係者だけではなくて社会全体で対策に取り組むことが必要になってくることは、認知症をはじめとする大脳皮質変性疾患に伴った睡眠障害です。東京都の調査によると在宅の認知症高齢者のうち、睡眠障害を訴える人が26.9%で4人に1人とされています。そして被害的念慮を訴える人は21.2%で5人に1人といわれています。たとえば食べ物を食べさせてもらえないという訴えやお金を盗まれたなどの被害を訴えるということです。
その他にも。せん妄を訴える人が20.0%とされています。これは5人に1人のかたがそういった訴えをおこなっていることになります。これは軽中等度の意識低下があって幻覚や錯覚、興奮といった異常な症状を示すことをさしています。とくに高齢者のせん妄は、夜間に多く起こりがちです。介護をする人々の身体的、また精神的な負担を招くことになってしまいますし、その治療もきわめて困難な状態を伴っています。
大人の睡眠障害のなかには、睡眠時無呼吸症候群があります。この睡眠時無呼吸症候群は睡眠をする時に無呼吸(10秒以上の息が止まること)が1時間に5回以上出現して自覚症状としては昼間の眠気や集中力の低下、夜間の覚醒などというようなことが呈したときに睡眠時無呼吸症候群(SAS:sleep apnea syndrome)と言われます。睡眠時無呼吸症候群は、「閉塞型」と「中枢型」の2つに分類されています。
2003年2月、新幹線の居眠り運転事故で話題にもなりましたが、これは「閉塞型睡眠時無呼吸症候群」のことです。上気道の閉塞によって起こり、原因としては肥満、骨格異常(下顎が後退している、小さい)、扁桃腺肥大などがあげられます。眠っているときの症状としては「いびき」があるのですが、いびきについては本人の自覚がないことが殆どのようです。日中の症状として「眠気」や「疲労感」、「頭痛」、「胸焼け」などがあります。「昼間の眠気」は職場での居眠りや運転事故、集中力の低下の原因となってしまいます。
閉塞型睡眠時無呼吸症候群は生活習慣病やメタボリックシンドロームとの合併が多いそうです。その他にもメンタルヘルスの不調としてうつ病や性格の変化、インポテンツ、夜尿などを引き起こしてしまいます。結果として、生活の質が低下することがわかっています。また、眠っている間に息が止まってしまうため充分に酸素を体に取り入れることができないため低酸素血症(酸欠の状態)になってしまいます。そのため高血圧や心臓病(狭心症・心筋梗塞・不整脈)、脳梗塞などを引き起こす危険がたかくなってきます。
大人の睡眠障害を治療するためには、生活習慣の改善などがあります。たとえばアルコールの摂取を控えたり、禁煙をするようにしたり、睡眠中の体位を変えたりするなどがあります。睡眠中の体位をかえるには横向きに寝たり、枕の高さを調整したりしてみましょう。もし、肥満を合併しているような場合には、ライフスタイルの改善をしてみたり、運動や食事療法による減量が大切になってきます。
大人の睡眠障害が重症の場合には、CPAP治療というように睡眠中に鼻マスクを装着して一定圧を加えた空気を鼻から送り込み上気道の閉塞部位を拡大させるといった方法がとられます。これは睡眠中の呼吸状態を安定化させる治療なのです。そういった治療をおこなうことによって改善するように促していきます。もし、睡眠障害が軽症の場合にはマウスピースによる治療方法があります。これは歯科なのですが、その他にも耳鼻咽喉科でおこなわれる手術による治療を考慮する場合もあります。
閉塞型睡眠時無呼吸症候群が上気道の閉塞によって起こるのに対して「中枢型睡眠時無呼吸症候群」の場合は上気道の閉塞は伴わないで呼吸中枢の機能異常によって無呼吸が生じてしまいます。心不全では周期的に無呼吸と過呼吸を繰り返すことがありますのでチェーンストークス呼吸と呼ばれています。主な症状ですが「不眠」や「中途覚醒」などです。心不全や脳梗塞に合併することが多いため心不全患者の約40%のかたは中枢型睡眠時無呼吸症候群が合併すると概算されているそうです。
日本では、医師の処方箋がなければ睡眠薬を手に入れることはできません。睡眠障害で悩んでいるかたの中には、うつ病やほかの病気の原因により睡眠障害がおきていることも考えられます。そのため必ず医師の診断をうける必要があります。睡眠障害の症状を医師にきちんと伝えることによって適切な睡眠薬を処方してくれます。睡眠薬と聞けば依存症などの副作用から怖い薬、そして手が出しにくい薬だと捉えている人が少なくありません。
しかし、現在では正しく使うことによって病院でもらう睡眠薬は安全で効果的だともいえます。30年以上くらい前のころは薬の効き目が落ちたり、薬を止めることができなくなるというような依存症などの強い副作用がともなっていました。しかし、1960年代以降に副作用が少なくて安全な睡眠薬が開発されたのです。最近の睡眠薬は、一度にたくさん飲んだとしても生命の危険が少ないといわれるほど安全性が向上しているようです。医師や薬剤師ときちんと相談しながら、自分の症状や体質に合った睡眠障害のための薬を見つければよいと思います。
睡眠薬は怖いというイメージがあって、そのため薬を飲まずに我慢していると、つぎに飲んでも効果がなくなってしまうこともあります。また、アルコールと一緒に飲めば効きすぎてしまう恐れがあります。必ず医師の指示従いながら服用することが大切なのです。睡眠薬を服用の際の注意点ですが、安全性が向上しているとはいえ睡眠薬を服用するときにはいくつかの注意が必要となります。糖尿病や高血圧などの薬を複数服用している場合には特に注意が必要だとおもいます。
安全性が向上してきているとはいえ睡眠薬を服用する際には、いくつかの注意したほうがよいでしょう。糖尿病や高血圧などの薬を複数服用している場合には特に注意が必要となります。糖尿病や高血圧の病気で処方される薬の中には睡眠薬と一緒に服用してしまうと、睡眠薬の分解を遅らせる作用をもつものもあるからです。このため薬の作用がつよく出てしまうことがあります。他に薬を服用している場合にはそのことを医師や薬剤師にきちんと伝えて相談したほうが良いでしょう。
また食品で気を付けなければならないものもあります。コーヒーや紅茶、緑茶、チョコレートなどのカフェインが含まれている食品の場合は注意したほうがよいでしょう。実はカフェインには覚醒作用や利尿作用があります。そのため飲む時間や量には十分に気をつけたほうがよいでしょう。また、アルコールと一緒に飲んでしまうとそれぞれの作用が効きすぎてしまう恐れがあります。ほかにも妊娠している方、妊娠している可能性のある方、そして授乳中の方は睡眠薬を飲んではいけません。
それは睡眠薬は、赤ちゃんに悪影響を与える可能性があるからです。妊娠中に睡眠薬を常用していた母親から生まれた赤ちゃんの場合は、睡眠薬の中毒をもって生まれてくる可能性もあります。最近の日本では5人に1人が睡眠障害で悩んでいるといわれています。現在いろいろな場面でストレスを感じることが多くなってきていることも背景にあげられます。職場や近所付き合い、学校などの場所で人間関係などがストレスが原因となり、睡眠障害になってしまう人が増えてきています。これらのストレスを改善するのが大切となりますが、睡眠障害の薬をうまく利用しながら改善していったほうが良いでしょう。
睡眠障害で悩んでいる方は病院へいき受診する前に自分の不眠の症状についてきちんと整理してメモしておくことをおすすめしたいとおもいます。眠れなくなったのはいったいいつ頃からなのか、不眠となった原因はあるのかどうか、そして眠りにつくまでにどれくらいの時間がかかるか、不眠以外の別の症状はないかというような点です。これらのことを改めて整理してみましょう。
実際に睡眠障害の症状や思い当たるふしなどを書き出すとわかることなのですが自分でも思わぬ原因がみつかったりすることもあります。また頭のなかでもんもんとしていたものが整理されることもできます。書き出すことという行動は自己カウンセリングにもつながりますますのでぜひやってみるとよいでしょう。
診察でも眠れなくなった時期や不眠となった原因はあるのか、そして眠りにつくまでにどれくらい時間がかかるか、不眠以外の別の症状はないのかというような点が医師から聞かれますのでスムーズに診察を進めらるとおもいます。睡眠中の症状は自分ではほとんど気が付かないとおもいます。たとえば家族やまわりの人たちに協力してもらって、寝ているときの様子を確認してもらうとよいでしょう。もし症状に問題のあるような場合は医師にその症状を明確に伝えることが大切だといえます。

